女子のススメ
盆栽のススメ

「女子のススメ」では、日々の暮らしに取り入れたら楽しいオススメの「コト」や「モノ」を、女子目線で伝えていきます。今回オススメするものは「オリーブの盆栽」。盆栽と聞くと堅苦しく感じたり、老後の趣味というイメージがありますが、実は…女性を中心にインテリアとして部屋に飾ったり、ミニ盆栽を育てたりと様々な種類と楽しみ方があり、密かに人気上昇中なんだって知っていましたか?
それでは早速、盆栽の世界を体験してみましょう!

ぼんさい?オリーブ?

近頃は夫婦やカップルで始める人が多いという盆栽の世界で先駆けとして注目されているのがオリーブの苗を盆栽風にアレンジした「オリーブの盆栽」。
 オリーブは庭木のイメージが強いですが、暑さ・寒さに強く、育てやすい特性は盆栽にも適していて、素材としても流通しているんです。

選び方はイロイロ!

盆栽の育て方は二通りあり、「種から育てる方法」と花や実のなった枝や木を「挿し木して育てる方法」に分けられます。
 盆栽は「挿し木」で育てることが主流で、その理由は親と同じ性質の物が確実にできるからだそうです。ミニチュアの親木ができるので、季節ごとに変わっていく姿が楽しめそうですね。
 また、種から育てる方法は、一度庭木にしないと花や実がつかず、葉も小さくなるのが特徴です。挿し木とは違う雰囲気を味わう葉っぱの鑑賞用盆栽として楽しまれています。
 植物の種類と育て方を好みで選べるのが盆栽の魅力の一つです。

なぜハサミで切るの?

盆栽と言えばハサミを持ってひたすらお手入れというイメージがあると思いますが、その作業のことを「剪定」と言います。
 剪定は形を整えているのかな?くらいに思っていましたが、実はそれだけではなく、ずばり「丈夫にするため」なんです。盆栽の素材として使われる植物の共通点は「切ったら芽が出る」ということ。幹の場合、一つの枝を切ると二股の枝が生えてくる習生を持っています。

切ることで枝葉が増え、沢山光合成ができるようになるため、丈夫で元気な盆栽になります。つまり、切らないと小枝が多く短い枝で大きな景色を表現する盆栽として育たないので剪定は盆栽の健康管理をするために必要な作業なんです。

針金でぐるぐる!!でも気をつけないと…

盆栽の流れるような木の形を作るために針金で矯正して曲げているのを知っていましたか?
 木が言うことを聞いてくれる苗木のうちに、幹の半分ほどの太さの針金を使い、幹にぐるぐる……、理想の形に矯正しちゃうんです!ただし、勢いよく巻きすぎると木がねじれて枯れてしまう原因になってしまうのでご注意を。盆栽製作の過程で一番難しい行程なので慎重に作業をしてください。
 針金を巻き終えたらいよいよ木を曲げていきます。

木の良さを引き出す。

曲げる前に決めておくこと、それは盆栽の顔となる「正面」です!木をよく観察すると、枝や葉っぱが被らず、全体が良く見えるポイントがあるんです。
 一般的にそこが盆栽の正面と言われ、鉢に移す際も意識して植えます。オリーブの盆栽は成長が早く、三ヶ月もすれば幹が太くなるので、針金をそのままにしておくと幹にめり込んでしまい盆栽が痛々しい姿になってしまいます。そうなる前に針金を外しましょう!

自分だけの小さな庭。

苔を被せることで、小さな庭のような可愛い盆栽に仕上がります。苔は種類によって色やさわり心地が違い、自分好みの苔を選ぶことで愛着のわく盆栽になります。また、室内に置く際に土で汚れる心配もないので◎です。

植物を育てる初めの一歩。

盆栽は全ての行程に一年から三年の時間がかかるといわれています。このオリーブの盆栽は、一回の体験で一通りの作業ができるので盆栽を育てたことがない人や、植物を育ててみたいけど上手に育てられるか心配だな…という方に、とてもオススメです。

女子だって盆栽!

オリーブ盆栽のひとまずの完成は2、3ヶ月後ですが、その後も成長していきます。剪定をしたり水をあげたり、たくさん愛情をかけてあげることで元気に育ってくれる盆栽に終わりはありません! 600年前の盆栽の幹の傷や、根の張り方を観察するとその植物がどんな環境で育ってきたのか、生きてきた歴史を感じとることができます。オリーブの盆栽も同じです。一日一回の水やりを日課にしたり、早起きして手入れをしてみたりと、みなさんも植物との歴史を大切にしてみてはいかがでしょうか。

盆栽はこう楽しもう!

盆栽を見るときにはぜひ、下から覗いてみてください。小さな盆栽でも、迫力のある木に見えてくるはず。
まるで自分が大きな木の下に居るような
不思議な感覚を味わえます。

盆栽芸術家
秋山 実/ Minoru Akiyama


日本盆栽界最大の競技会「日本盆栽作風展」において史上最年で内閣総理大臣賞受賞。
松柏 雑木 皐月 小品など、幅広い分野の作品制作を行っており、盆栽作家として日本のみならず海外でも活躍されています。秋山さんの明るく優しい雰囲気で、盆栽教室も楽しく参加できました!
【盆栽教室、随時受付中】
〒407-0024 山梨県韮崎市本町3-1-50
TEL.090-4832-8668 http://www.akiyama-en.com

EVENT INFORMATION


山本昌男 手中一滴 写真展
Yamamoto Masao
:Bonsai-Microcosms Macrocosms 開催期間:2019.10.5〜12.8
会館時間:10:00〜18:00
場  所:清里フォトミュージアム
休 館 日:毎週火曜日
※秋山さんの作品を題材にした
 写真作品あり
◀樹種【真柏(しんぱく)】

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