ぐっさん

GUSSAN

1985年生まれ。千葉県外出身。
千葉県内に勤務する会社員。
アットホームなお店で人の優しさに触れたり、日々の暮らしの中に楽しみを見つける、松戸で過ごすゆとりある時間が好き。

しゅうさん

SHU

1988年生まれ。千葉県外出身。
千葉県内に勤務する会社員。
令和らしい新しさの中に、昭和っぽい雰囲気がある松戸が好き。昔ながらの小さなお店を見つけるのも楽しみ。

 松戸市は、性別を問わずパートナーシップの関係にある2人の思いを尊重し、多様性を認め合い共生する地域社会の実現を目指して、2020年11月から「松戸市パートナーシップ宣誓制度」をスタートさせた。この制度で変わったこととは何か、2組のカップルに聞いてみた。

多様性を認め合う新しい感覚と人情が共存する街。

 ぐっさんとしゅうさんは、パートナーシップ宣誓制度があることが松戸市に住み続ける理由になっているという。

 「私たちにとってこの制度の意味はとても大きいです。少し重い言い方ですが、命綱と言えるかもしれません」。そう語るのには理由があった。ある日、外出先で突然体調を崩したしゅうさんが救急車で運ばれた。しかし、家族ではないぐっさんは、どこの病院に運ばれたか教えてもらえなかったという。「この制度ができたことで、万一の時も松戸市内の病院からも連絡をもらえると思いますし、他にも夫婦や家族と同等のサービスを受けられるものもあります。このように市が認めてくれる制度があることは、大きな安心感につながっています」「さらに今後、この制度が友人・知人との間でも適用されるものになれば、一人暮らしの人も安心だと思うので、将来的には活用の幅が広がって、人と人とのつながりの証明になればいいなと思います」。

 あたたかな人情が今も残る松戸市で、数々の思いやりに触れてきたという2人。「ここは人間同士が支え合って生きていける街ですね」と柔和な笑顔で話してくれた。

『松戸市パートナーシップ宣誓制度』

 パートナーシップ関係にある方々の宣誓を市が尊重し、宣誓証明書や宣誓証明カードを交付して公的に証明するもの。法的な効力は生じないが、LGBTQなど性的少数者や事実婚の方々が感じている生きづらさの軽減・解消と、自分らしくいきいきとした生活が送れるよう応援し、多様性を認め合う社会の実現を目指している。