身延 一色の蛍。
蛍の光ってこんなに情緒的だったのか。夢のような光。ちょうどあたりが暗くなると同時に蛍が飛びかうようになる。8時ぐらいから9時。
小学校の頃、ちばてつやさんの蛍三七子という漫画を読んだ。
酒好きの青年が昔訪れたことのある芋焼酎と蛍が名物の田舎の町を訪ねたが、そこはダム建設に湧き昔の鄙びた風情は無くなっていた。失意の中、青年は三七子という美人の不良少女と知り合う。彼女は母一人子一人で死んだお兄さんが好きだったダム建設で絶滅しそうな蛍を小さな池に幼虫を集め守ろうとしている。青年はダム建設に反対する三七子をかばって怪我をし三七子の家にやっかいになる。それを村の名士(ダム建設を推進している)の息子は面白くない(三七子に惚れている)手すきの和紙を生業にしている三七子の母親に青年は気に入られ怪我が良くなるまで養生する間に死んだ兄に面影が似ている青年に三七子も惹かれていく。村祭りの夜、二人で出かけた晩二人は恋に落ちる。それを見つけた名士の息子は取り巻きに三七子が育てている蛍の池に農薬を蒔けと言いつける。帰ってそれを知った三七子は泣きながら建設中のダムの水門を開けてダムを壊そうとする。何てことをする女だと町中の人がダムに集まって三七子をかばう青年と母親と乱闘になるところに見たこともないいっぱいの蛍の群れが飛びかう。それを見た町の人は、忘れていた蛍の美しさに見惚れる…そして三七子の兄さん…という言葉で物語は終わる。
いかにも70年代の物語だが、その少年マガジンの特別読切は妙に惹かれて繰り返し読んだので今でもこうして覚えている。
描かれた三七子の魅力ある趣きと蛍の住む里にすごく惹かれた。
写真を撮りながらああ今来たんだなと思った。




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