
ドミニカ共和国とルーマニアの
ホストタウン・松戸市
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の参加国と相互交流を図る自治体として「ドミニカ共和国」と「ルーマニア」のホストタウンに登録されている松戸市は、様々な分野で両国と交流を深めてきた。その集大成として、東京2020大会に向けてドミニカ共和国はテコンドー、ルーマニアは陸上競技の選手・関係者総勢15名(ドミニカ共和国6名・ルーマニア9名)が松戸市を訪れ、市内で事前キャンプを実施。
ドミニカ共和国テコンドー選手団は、柿ノ木台公園体育館で4日間事前キャンプを行い、日本の気候や時差に体を慣らしながら徐々に強度を上げ、本番に向けた最終調整が行われた。
ルーマニア選手団は、走幅跳・やり投げ・砲丸投げ・競歩の選手が運動公園陸上競技場や柿ノ木台公園体育館・ユーカリ交通公園・21世紀の森と広場でコンディション調整とトレーニングを16日間にわたり行い、ホストタウンからのおもてなしとして、感染症対策を施した歓迎セレモニーを開催。
コロナ禍で選手・関係者の行動制限や感染症対策など厳しい制約の中、両国ともオンラインで松戸市長や市内学生、在日各国の大使や大使秘書などと交流し、互いにエールを送り合った。


東京2020オリンピック
聖火リレー 点灯セレモニー
7月3日、松戸中央公園で聖火ランナーによるトーチキスや最終ランナーとして走行予定だったハッサン・ナワールさん(松戸市立第五中学校卒)がステージ上の聖火皿に聖火を灯す点灯セレモニーが行われた。
ハッサンさんは中学3年生だった2年前、全国大会で100mと200mの2冠を達成した、次世代を担う期待のアスリートだ。「とても緊張しましたが、皆さんに見守られて楽しく参加できました。今回はリレー走者での参加でしたが、次は選手としてオリンピックに出場したいです」と将来への意気込みを語ってくれた。



松戸市ゆかりのパラリンピック出場選手

髙田 千明 選手
たかだ ちあき
陸上女子走幅跳(T11)
聖徳大学 客員教授

竹守 彪 選手
たけもり たけし
卓球 男子シングルス(MS11)
松戸市内在住(栗ケ沢中学校卒)

竹内 望 選手
たけうち のぞみ
卓球 女子団体(WT9-10)
松戸市内在住

大山 晃司 選手
おおやま こうじ
アーチェリー男子(W1)
松戸市出身(牧野原小学校、専修大学松戸中学・高校卒)

羽賀 理之 選手
はが まさゆき
車いすラグビー男女混合
松戸市出身(第三中学校、専修大学松戸高校卒)2016年市民栄誉賞受賞(リオパラリンピック銅メダリスト)

加藤 昌彦 選手
かとう まさひこ
シッティングバレーボール男子
松戸市出身(第五中学校卒)

佐々木 康裕 選手
ささき やすひろ
5人制サッカー(ブラインドサッカー)男子
ファンタス千葉SSC 松戸ウォーリアーズ所属
※パラリンピックは9月5日まで開催。


東京オリンピック
レスリング女子50kg級 金メダリスト
須﨑 優衣 選手
すさき ゆい / 1999年6月30日生まれ
松戸市出身(松戸市立六第三小学校卒、松戸市立六実中学校出身)
JOCエリートアカデミー※修了
現在早稲田大学在学中
※日本オリンピック委員会が有望選手にエリート教育を施す全寮制の育成事業

小学1年生で自身の運命を変える「レスリング」に巡り合った1人の少女。レスリングをしていた父と姉の影響を受け競技を始めると瞬く間に上達し、全国大会で優勝を重ね、次第に注目を集め始めた。この頃から周囲に「オリンピックで金メダルを獲る」と宣言していたこの少女こそ、東京オリンピック金メダリスト・須﨑優衣選手だ。
中学2年生のときにJOCエリートアカデミーに入校。国内外の大会で全勝し、中学生で唯一東京オリンピック強化選手に選出された。高校生になってもその快進撃は止まらず、大学進学後も数多くの大会を制してきた。
2017、2018年の世界選手権で連覇した彼女だが、オリンピック選考がかかる2019年の世界選手権では国内選考会で敗退。「人生の一番のどん底に落ちた」と当時を振り返った彼女は言う。
一時はオリンピック出場への道が途絶えかけたが、2019年、世界選手権で女子50kg級の日本勢がメダルを逃し、代表争いは振り出しへ。同年12月の全日本選手権で優勝し、東京オリンピックアジア予選の出場権を獲得。この予選において、4戦全勝で東京オリンピック代表を勝ち取ったのだ。
開会式では日本選手団の旗手を務め、試合では全4試合で無失点のテクニカルフォール勝ちを収めた。圧倒的な強さを見せつけ、見事に有言実行を果たし、多くの感動を届けてくれた。
WINNING COMMENT
たくさんの応援ありがとうございました。レスリングは地元千葉県の幕張メッセにて試合が行われたので、緊張感も幾分和らぎ、日頃の練習の成果が発揮できたのではないかと思います。私の原点である松戸レスリングでは、基礎をはじめ多くの事を学びました。たくさんの方々に支えられて、金メダルを獲得することができました。コロナ禍での開催にご尽力頂いた皆様に感謝致します。ありがとうございました。
須﨑 優衣


戸邉 直人 選手 
陸上男子走高跳
となべ なおと / 専修大学松戸高校卒
予選を見事に突破し、日本選手としてはミュンヘン五輪以来49年ぶりの決勝進出を果たした戸邉選手。惜しくも入賞はならなかったが、松戸ゆかりの選手が歴史に名を刻んだ。

皆川 博恵 選手 
レスリング女子フリースタイル76kg級
みながわ ひろえ / 松戸市在住
3位決定戦に進出し、レスリング女子最重量級では北京五輪以来13年ぶりのメダルを賭けて試合に臨んだ皆川選手。惜しくもメダルには及ばなかったが、大怪我を乗り越えての挑戦は多くの人に勇気を与えてくれた。